〜前回までのあらすじ〜
愚痴なんか誰も聴きたくはない。
きっとマイナスな感情が伝播するから。
でもこの感情は忘れたくなかった。
行き場のない言葉達を書き出すのに
詩はちょうど良かった。
文章だと生々しすぎるから。
自分の歌をうたおう。
その男が詩を書いていると
頭の中では色々な人の顔が浮かんできました。

その男にとってはまさに地獄のような責苦(せめく)。
思わず「ポンちゃん!」と声が出ますが
芥川龍之介の『杜子春』よろしく仙人が
出て来たりはしませんでした。
↑
当たり前だ
《生きてる限り恥かいて 気づかないフリしてる 君のためにできる事はきっと 僕にもできるさ…》
後悔にも似た感情が浮かんでは消えていきましたが
SNSなどに書き込んで炎上でもしようものなら
恐らくもっと病みます。
※ヤフコメは要注意
その男は書き出したメモを読みながら
ギターをかき鳴らすと
その言葉に引っ張られるように
曲がどんどん出来上がっていきました。
《いい気なもんだ 僕は 一人よがりで いつかわかってもらえるさ きっと
そんな事ばかりで…》
この曲を形にしたい。
いや、出来れば多くの人達に聴いてもらいたい。
そう考えたその男は出来上がった詩と曲を
吹き込んで自分が組んでいるバンドのメンバー達に
送る事にしました。
バンドでやればライブで演奏ができます。
ライブでやってたくさんの人に聴いてもらえれば
自分の中で乗り越えられなかった事も
乗り越えられる気がしたのです。
「新しい曲ができました!」
バンド内で最年少のその男は
バンドのグループLINEに
コード譜と音源に敬語のメッセージを添えて送信します。
まだLINEを開くたびに彼女とのトークルームが
視界に入りますがしばらくすれば
そのトークルームもどんどん
埋もれていってしまうのでしょう。
《生きてる限り 恥かいて 君の隣にいる 何も言えなくなっても きっと この歌が残るさ…》
その男はまた新たなる一歩を歩み出したのでした。
※なお、この曲は自分で作ったのに
うまくギターが弾けなかった為、
その男は歌とギターは別録りでメンバーに送ったと言う。
もっと練習しろ!!
つづく
本日もご愛読いただき誠にありがとうございました!!
さて次回の学生気分のブログ物語は…
幸福追求道2
芸術至上主義
第105回
あくまくん
お楽しみに!!
次回更新日 2026年7月29日(水) 予定です。


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